ちいさな くれよん H25.9.19(木)
作 篠塚かをり 絵 安居 淡 出版社 金の星社 メモ 初版は1979年。数年前にテレビで紹介されて話題となり、リバイバル出版されました。篠塚さんは幼稚園教諭をしながら絵本を描いていました。この話は、そんな作者の生活背景から生まれたのですね。 |
折れて短くなったクレヨンがごみ箱に捨てられました。「僕、まだかけるよ!僕はまだ役にたつんだ。」と歩き始めたクレヨン。色が薄くなった子供の靴や玩具と出会います。クレヨンは、綺麗に塗りなおしてあげました。みんな大喜び。クレヨンは短くなりましたが、役に立って嬉しくなりました。今度は、石に出会います。「君は体は小さいけど綺麗な色をしているね。ぼくも綺麗になりたいな。」と石が言いました。クレヨンは、綺麗な黄色に塗ってあげました。でも、豆粒のように小さくなりました。夜になって星がきれいに輝いています。「ぼうやは、星を描くときは僕を使ってくれた。星と僕は仲良し。」 その時、弱い光の星を見つけました。くれよんは、ある思いを抱きます。そして・・・。 幼稚園では、この話のように小さくなったクレヨンが沢山あります。子供達が好きな色ほど、早く短くなります。短いからといって捨てることはありません。大切に最後まで綺麗に使っていますよ。だって大切な色だから。物を大切にする心を、優しい話にのせて伝えています。そして、誰かのために、何かの役に立つということの素晴らしさを教えているように思います。 |
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