「はじまりは迷路」 H22.5.26(木)

hp360DSCF5250自由画帳に迷路を描いて遊んでいる子達がいました。(年中さん)

「スタート・・・・ゴール」

ふとみると、ちょっと変わった迷路を描いている子がいました。

完全オリジナル、なまえ迷路

完全オリジナル、なまえ迷路

「あっこれ、迷路なんだ!面白いね、お名前を迷路にしたんだ。 よく思いついたね。」と声を掛けると、照れくさそうにうなづいていました。

そうです、ひらがなで書いた名前を組み合わせて、迷路にしているんです。 「スタート・・・・ゴール!」ってね。字が上手なのにも驚きましたが、この発想は素晴らしいですね。

「見て、上手でしょ!」、「大きくて立派だね。」

「見て、上手でしょ!」、「大きくて立派だね。」

このやりとりを聞いていた子達が、次から次へと「見て!」と私を呼びます。迷路ではありませんが、自分の名前を絵のようにして描いて楽しんでいます。 ハートと組み合わせたり、お花で名前を囲んで描いたり・・・。この場合、「書く」というより「描く」なんですね。文字に興味を持って、それを絵のようにして表現して楽しんでいるんです。

「見て、可愛いでしょ。次は何色にしようかな。」

「見て、可愛いでしょ。次は何色にしようかな。」

さて、ハートを描いている女の子の様子を隣の男の子がジーっと見つめています。この男の子は、画用紙で制作の歯ブラシを作っている最中でした。そして、ふと自分の歯ブラシ制作に視線を戻して、そこにハートを描きました。

これが、大事なんです。子供達同士、影響しあって、真似しあって、それでいて変化していく。

僕もハート描こうっと。こんな感じかな。

僕もハート描こうっと。こんな感じかな。

名前の迷路を描いた子がいて、それを褒めた事で、名前を絵のように描く子が表れて、その中にハートを印象的に組み合わせた子がいて、「そのハートいいな。」と思った子が自分の制作の中にハートを取り込んでいく・・・。どんどん連鎖して、変化して発展していくんです。

迷路にしても、ある延長保育の時、年長さんが描いていた迷路を見て興味をもった子が、翌日自分の教室で同じように描いてみたのが始まりでした。それを先生が、「みんな見て見て、楽しそうな迷路を描いているよ。」とお友達に紹介したことがきっかけで、クラスのみんなが迷路を描くようになったんです。そんな環境の中から名前の迷路が出てきたんですね。

真似る事は学ぶ事。子供達は影響しあって成長していきます。