「なんの花?」 H23.5.19 (木) 晴れ
園庭の一角からとても良い香りがしています。風に乗って、ふんわりと漂います。その元はこれ。みかんの花です。
年長さん達が、「いいにおい」
「きれいな花」
「あれ、みかんの匂いがする」
と、顔を寄せ合って観察しています。
「葉っぱがツヤツヤだね。」、「花びらが5つある。」
「あっ、本当だ。全部5つだね。」と、大発見です。
私なんかず~っと見ていたのに、花びらの数なんて数えもしませんでした。目の付けどころが違いますね。
そして、その隣にはリンゴの木があります。よく見るとドングリ位の小さなリンゴの実がなっています。まだ緑色ですが、陽が当たっている側は、ほのかに赤くなっていました。
「ほら見て、リンゴの赤ちゃんだよ。」と先生が言うと、「本当だ」、「おしりからヒゲが生えてる。」、「あ~ふふふ・・・。」、「いくつある?」、「6個!」、「10!」、「100個。」「えー、そんなにないでしょ。」
と、子どもたち同士で盛り上がっています。
これがどんどん大きくなって美味しいリンゴになるんだよね。楽しみにしていてね。
この様子を見ていた子が、みかんの木に戻って、じーっと花を見つめています。
そして、不思議そうな顔をしてつぶやきました。
「これ、みかんの赤ちゃんかな・・・。」
ええ?あっ本当だ。雌しべの根元に、緑色で3ミリ位の丸いものがあります。これは、きっとみかんです。みかんの赤ちゃんというには、あまりにも小さな粒ですが、確かにみかんになりそう。
リンゴの花の後についた小さな実を見たことから、雄しべが落ち、花びらが茶色く変色した花の中の小さな粒を見逃さず、みかんの赤ちゃんと推測したわけです。
このように、子ども達は日常の何気ない経験から、関連付けて推測したり、判断する力をつけていきます。その一つ一つの経験は、このリンゴやミカンの実のように小さなものかもしれませんが、やがて大きな恵みの実となって結実することになるでしょう。私たちは、陽となり土となり、水となって大きな実となるのを助けていかなくてはいけません。それにしても、散りかけの花の中に新しい生命を見出した子ども達の眼力には、甚だ敬服です。
5月10日、13日、17日は遠足に行きました。「アルバム」のコーナーを見て下さい。