「集中」 H24.6.6(水) 雨
前回の文化たよりで、集中という言葉がありました。幼児に集中力って結びつかないと思っていませんか。
「うちの子は集中力がなくって…。」って、よく聞く言葉です。そんなことはありませんよ。どの子もみんな、素晴らしい集中力を持っています。必ずです。「適切な環境」と「興味関心に合った題材」があれば 、子どもはいくらでも集中して取り組みます。
ここで大切なのが教師の役割です。主体は子どもですが、お膳立てをするのは教師です。きちんと計画された保育の元で、初めて子どもの自由な活動が保障されます。自由にのびのびと生活するためには、十分に考えられた保育が必要なのです。しかし、「あーしなさい、こーしなさい。」と指示されていたら子どものやる気は失せてしまいます。「適切な環境」も「興味関心に合った題材」も子どもが無意識のうちに用意されている物です。
また、環境には「人的な環境」と「物的な環境」があります。人的な環境は、幼稚園では友達や教師です。物的な環境は周囲のあるあゆる事物です。教室や幼稚園全体を流れる空気感さえ、いえ、それこそが最も大切な環境であると言えます。子どもは環境で育ちます。どのような環境を用意してあげるかが子どもの成長には大切なのです。
集中とは楽しさの中にあり、楽しさは集中の中にある。
集中しているときの時間があっという間に過ぎることを子どもたちは知っています。物事を完成させた時や達成した時の心地よい疲労感も知っています。そして、笑顔と集中と真剣さの先にある物はハッとするような作品やアイディアです。
大人では到底思いつかない事を…
いとも簡単にひねり出す子ども達。その力は無限です。誰もがその力を持っています。そして教師は子どもに寄り添い、その力を引き出す黒子です。人的環境としての黒子もまた、大事なんです。