「蛹(さなぎ)」 H24.6.22 (金) 雨のち曇り

年中さんがプラスチックケースの中をのぞき込んでいます。じーっとケースに穴のあくほど見ています。

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中にいるのはこれ。カブト虫のサナギです。女の子がお友達に見せようと持ってきてくれました。家で飼っていた幼虫が、土の上でサナギになったそうです。
お尻のほうに丸まっているのは脱皮した皮です。

好きな子はずーっと見ていますが、スッと見て行ってしまう子が意外と多いのに気付きました。そこで、蓋を取って中を見易くしました。(下写真↓)

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すると、一人二人と足を止める子が多くなり、あっという間に人だかりができてし

まいました。これは、とても面白いことだと思います。見せ方次第、見え方次第で、興味や関心の度合いが変わるということですね。真上からじっくり観察できれば、見えないものが見え、気付かない物に気付く。

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よく見えないときは「ふ~ん・・・そうか。」と通り過ぎるものが、良く見えれば、「なにこれ?わー、すごい!」となるわけです。 サナギ1匹、されどサナギ1匹。その小さな1匹を中心に子どもの輪ができました。

そして、最後に一つ。この子達って偉いなと思うことは、「触らないでね。」とは一言も言っていないのに、誰もサナギに触ろうとしないこと。そして、沢山の子が集まって来ても、押しあったり、ケースを自分の方へ引き寄せたりせず、譲り合って見ていること。こんな素敵な子達に見つめられて、サナギも嬉しかったんじゃないでしょうか。立派なカブト虫になって下さい。

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※ちなみに、カブト虫は土の中で蛹室という空間を作って、その中で成虫になります。この蛹室が壊れてしまったり、土の上で蛹(サナギ)になると綺麗な成虫になれません。(脱皮が出来なくて、羽が出っぱなしになったり、角が曲がってしまったり)ですから、紙コップを利用するなどして蛹室を作ってあげます。