文化たより2011年度1学期
文化たより
幼稚園には楽しいことがいっぱい!子ども達の笑顔って本当に素敵ですよね。
このページで、その様子を少しでもお知らせできたらと思います。
1学期
今日で1学期も終わりです。この「文化たより」も、多くの方にご覧いただきまして有難うございました。 2学期もまた楽しいページを作って参りますので、宜しくお願い致します。
夏休み中は、アルバムページで更新がある予定です。 時折チェックして頂ければと思います。
「雨の日のイスとりゲーム」 H23.7.20 (水) 雨
今日は雨でしたね。台風の影響で昨日から雨続き。でも、年長さんのお部屋からは台風を吹き飛ばすような元気な歌声が聞こえてきました。
♬ かもめー のすいへいさん
ならんだ すいへいさん
しろいぼうし しろいシャツ しろいふく なみにチャップチャップ うかんでる
かもめー のすいへいさん
かけあし すいへ・・・・・
パッとピアノが止んでダダダダダと
イスに座ります。
「うわ~」、「やった」
一つのイスに二人座っているところは、じゃんけんで判定します。
みなさん本当に楽しそう。負けて外れてしまった子も、残った子達を応援するように、更に元気に歌っているのが印象的でした。
♪ かーもーめーの・・・って。
晴れの日は晴れ、雨の日は雨、
暑い日は暑い日、寒い日は寒い日
それぞれの日に合わせた楽しみ方があります。それぞれの日に合わせた過ごし方があります。そうやって、季節や天候に体を順応させ、変化を感じながら子どもたちは成長していきます。
「せみ」 H23.7.14 (木) 晴れ
「あれ? 今なにか聞こえた?」
「あっ、せみだ!」
「えっ、あっ、本当だ! せみだ。」
「どこで鳴いているのかな。」
「あの木かな。」、「その木かも。」
「私、せみ捕まえたいな。」
「せみ、持てるの?」、
「うん。持てるよ。」
園庭から蝉の声。今年初めての初鳴きです。子ども達が真っ先に気が付きました。
「み~ん、み~・・・」
まだ練習中なのか、短くて小さな声です。
「み~、み~・・・」、「あっ、また聞こえた。」
「きっと夏が来たよって教えてくれてるんだよ。」
と年少さんが言いました。本当にその通り。
蝉の声が聞こえると、夏だなって感じがしますよね。夏に色が着くような、そんな感じです。
「夏だぞ~!」って、大きな声で鳴けるように頑張って練習して下さいよ、蝉さん。
「いい音」 H23.7.13 (水) 晴れ
年中さんの部屋から、気持ちのいい音が聞こえてきました。柔らかくて、優しい音です。教室に入るとみんなでピアニカを吹いていました。 ド・レ・ミ 、ミ・レ・ド
みんな揃って、とても良い音色です。
ピアニカは年中さんから始めるので、
ゆっくりと基本の練習です。親指でド、人差指でレ・・・と、先生が丁寧に教えています。 ドレミファソ 、ソファミレド
違う音を弾いている子がいると、先生が見つけて教えてくれます。
「初めに置いた指でそのまま弾いてね。」
「鍵盤を二つ一緒に弾くと、和音になってしまうからね。一つずつ弾いてね。」
ドレミ 、ミレド 、ドレミファソ 、ソファミレド
自分の息で、自分が弾いた音が出るので、とても集中しています。
先生がドレミと言うと、みんなもドレミ。 先生がミレドと言うと、みんなもミレド。
良く揃っていて、とても良い音です。心地よい響きが教室中に広がっています。
シンプルな音の繋がりが、幸福を運んでくるような・・・そんな響きでした。
「魔法の手」 H23.7.8 (金) 曇り (以前紹介できなかった分です)
年中さんが粘土遊びをしていました。 とっても楽しそうですね。
さて、「何を作っているのかな?」と聞こうとしたら・・・子ども達の方から
「せんせーい!見て!これ!」と見て見てコールがあちこちから上がりました。
「上手だね。」と言いながら、差し出された子どもの手の平を見ると・・・
何と、おおお!これは、ビックリ!
何だか分かりますか?
答えは赤ちゃんです。 ゆりかごの中に赤ちゃんが寝ているんですね。発想も素晴らしいですが、「技術」と言ったら大袈裟でしょうか・・・柔らかな優しい感じが伝わってくるようです。本当に上手ですよね。
感心して見ていると、「見て見てコール」の嵐が またまた沸き起こります。本当にみんな上手で、力作ぞろいです。
男の子が「ホラ!」と満面の笑みで見せてくれたのはジェットコースターです。
「このジェットコースターは怖そうだね。」と言うと、
「そう?僕は全然怖くないよ。」と言いながら、さらに改良をし始めていました。
さて次に、
これは何でしょうか?
答えは、
ギョウザ。
しかも具が沢山入っていますよ。
「美味しそうだね。」と言いながら食べる真似をすると、喜んでもう一つ
力作を見せてくれました。
これは、ホットケーキ。
横から垂れているシロップ付きで~す!
次から次へとアイディアとユーモアの詰まった造形を作りだす手は魔法の手。
でもそんな作品も、最後にはスッと潰して粘土箱にしまってしまうんですよね。「あっ勿体ない。」と、こちらは思うのですが。
「だって、また作ればいいんだから。」 ~本当にその通り~
「こんなに楽しいことって・・・」 H23.6.30 (木) 曇り時々晴れ
子ども達の歓声が園庭いっぱいに広がっています。砂も水も使い放題の泥んこ遊びの始まりです。
大きな山にトンネルを掘って、ドンドン掘って、掘って掘って、この笑顔。(左写真)子どもの笑顔って本当に尊いですよね。見ているだけで、こちらも楽しくなります。
山を大きく大きくしている子、山にトンネルを掘る子、川や道路を作っている子。
その川と川を繋げて運河を作る子。
みんなそれぞれのやり方で楽しんでいます。
黙々と川を掘っている年中さんがいました。
「何を作っているの。」と先生が聞くと
「東と北と西の方に川を作ってるんだ。」と子ども達。
「南にはないの?」、「南には山があるでしょ。山には川はないんだ。」と言っていました。方角の事をよく知っているなと感心しましたが、自分達なりの考えを持ち、その考えの元に友達同士協力して遊んでいる・・・素晴らしいですね。
「アイディアを形に」
とても大切なことで、
とても楽しいことです。
「プラネタリウム」 H23.6.29 (水) 晴れ
今日は、年長さんがプラネタリウム見学に行きました。バスの中で織姫さんと彦星さんのお話をしたり、七夕の歌を歌っているうちに到着。
まずはロビーで説明を聞きます。「問題です。ドームの中は暗いんだけど、しては駄目なことって何か分かる?」と聞かれ、「寝ちゃダメ。」、「よそ見しない。」と答えた子がいて、係の人も思わず苦笑。
ドームの中は宇宙船のようで、ワクワクドキドキ。空に無数の星が現れると、わ~っと歓声が上がります。
「3つの星を線で結ぶと三角になるね。これ、何に見える?」と聞かれて、「スイカ!」、「ピザ!」、「サンドウィッチ!」、「おにぎり!」と、沢山答えが出ます。「スイカやピザにおにぎり。スイカだったら星の種が沢山。ピザなら具が沢山のっているね。おにぎりなら星のゴマ塩かな。」と説明のお姉さんに言われて、「綺麗でおいしそう。」
満天の星空を見ながらの七夕の話は格別です。都会の夜空は明るくて、天の川を見るのは難しくなってきました。 終わりに説明のお姉さんが言いました。
「星は見てもらうことが大好きなんです。 だからね、皆さんも夜空を眺めて星を見つけてみて下さい。1つ見つけられると、星は嬉しくなって、2個3個と星の友達を紹介してくれるんです。」 七夕の夜は親子で星を沢山見つけて下さいね。
「△は□、□は△」 H23.6.21(火) 晴れ(以前紹介出来なかった分です)
年少さんが七夕飾りを作っていました。折り紙を二つに切って三角形にします。それを縦に幾つか貼り合わせれば、お飾りが一つ出来上がりです。
まずは、四角形の折り紙を対角線で半分に折って折り線をつけます。折り線に沿ってハサミで切れば三角形が二つ。 みんな綺麗な△ができて喜んでいるときに、一人の男の子が、「先生、三角をくっつけると四角になるんだね。」と言いました。
先生がクラスの皆さんにそれを紹介すると
あちこちから「先生!△をくっつけたらネコの顔になった。」、「先生!△で船できた。」
「△でお家になるよ。これが屋根で。」と赤い三角屋根の家などなど。次から次へと面白い△と□の組み合わせを考えだします。
「七夕飾りを作る」ことからは外れますが、先生は子ども達が満足するまで、「この△□遊び」をさせていました。
一人の子の発見や気付きを拾い上げ、みんなの物にして、みんなで新しい物に発展させていく。これこそが幼児教育の真髄です。偶然の出来事は、教師の臨機応変な対応によってクラス全体の必然へと変わります。
「アジサイ」 H23.6.16(木) 曇り (以前紹介出来なかった分です)
園庭ではアジサイが綺麗に咲いています。アジサイは今日のように曇っている日の方が艶がでて良いですね。教室でも色とりどりのアジサイがスケッチブックの上で咲いていましたよ。
画用紙を ま~るく切って、ちょきちょきちょき。折り紙をしか~くく切って、ちょきちょきちょき。ほら、綺麗なアジサイがスケッチブックの上でどんどん咲いていきますよ。
年少さんの小さな指で糊をつけて、ペタペタペタ。色のバランスも考えながら、ペタペタペタ 。紫に藤色、ピンクに青、とっても綺麗ですね。
そう言えば以前、アジサイが秋に咲いた事がありました。季節外れの一輪のアジサイ。(文化たよりH20年10月30日)
毎秋咲くかな、咲くかな、と思っているのですが、あれ以来咲いていません。今年は咲いてくれないかなと、それこそ季節外れの期待をしています。
「だるまさんがころんだ」 H23.6.13(月) 曇り
今年の梅雨は雨が多いですね。昨晩降った雨で園庭がぬかるんでいて、今日は外に出られません。それでもホールからは、年少さんの「だるまさんがころんだ」という元気な声が聞こえてきまし
たよ。
まだ完全にルールを把握できていないので、動いてはいけない時に走ったり、初めの一歩が初めの三歩になってしまったり・・・それがまた面白くて可愛いです。細かいルールはこの際大目にみて、みんなでゲームをして、
体を動かすことの楽しさを十分に味わってもらいたいですね。
入園から2カ月。クラスが本当によくまとまっていますね。こんな雰囲気のなかで毎日を過ごすことが情緒の安定につながります。もちろん、時にはトラブルも必要です。
色々な経験を通して、子どもは成長していくのですから。
「ぜんぜんこわくない?歯医者さん」 H23.6.9 (木) 晴れ
今日は歯科検診がありました。先生から「こわくないよ。」って聞いていても、やっぱりこわいイメージの歯医者さん。教室を出るときから緊張気味です。
でも大丈夫。ニコニコしていてとっても優しそうな先生です。「お願いします。」、「ありがとうございました。」と、みなさん格好良く言えましたね。
「なんで幼稚園に歯医者さんがいるの?」
「幼稚園に住んでるの?」、 「いたいの?」
「歯医者さん、どこから出てきたの?」
尽きない疑問と不安に担任の先生は優しく寄り添います。そして、年中年長さんが診てもらっているのを見て、「なんだ、すぐに終わるんだ。」、「歯医者さん優しいね。」と不安も解けるようです。ですから年少組は、年中年長組の間にはさみます。 それでも実際に自分の番になると、ちょっぴり緊張しちゃいますね。それが、実に可愛いんですよ。歯科助手の女性も、その可愛らしさにずーっと微笑みっぱなし。可愛くて可愛くて仕方ないといった様子でした。
歯医者さんはこわくないけど、みんなしっかりと歯磨きして、歯医者さん要らずでいましょうね。
「自分達から自然と」 H23.6.6 (月) 晴れ (3日の体操のスピンオフ)
体操の先生が、「今日の体操はこれで終わります。先生のお話をきいて、教室に戻って下さい。」と言うと、子ども達が担任の先生の前に2列で並びます。
この時、体操の先生がマットを片づけているのを見ると、誰からともなくスーっと列を離れて、マットを一緒に運び始めました。
「よいしょ、よいしょ。」
重たいマットですが、みんなで運べば重くない。 あっという間に
片付いてしまいました。しかも、
とても楽しく。
こんな子ども達、素晴らしいですよね。自分達で気づいて、自発的に動く。そしてそれが、全体の動きとなって伝わっていく。クラスが良くまとまっている証です。そんな時、先生は何もしなくていいんです。 ただ「偉いね」ってニコニコ見守っていればいいんですよ。
自分達から自然と、そして楽しく協力して・・・幼児教育の目標とする全てがそこにありました。
「でんぐりがえり」 H23.6.3 (金) 晴れ
年中さんが体操をしていました。5月から始まった体操ですが、今日は初めてのでんぐりがえりです。みなさん上手です。 手をついて、頭をついて、ごろん!
手をついて、頭をついて、ごろん!
回転した後に立ち上がる時は、手をついて起き上がっていました。体を回転させることに集中させるために、起き上がりのことは何も言っていなかったからです。
「はい、みなさん良く出来ました。」と、体操の先生が褒めます。さらに、「今日は、自然と手をついて立っていましたね。次の体操では手をつかないで立つようにしますが、もう立てるっていう人いますか。」と聞くと・・・・「ハイ!」と多くの子が手を挙げました。ところが、実際にやってみると、どうしても手をついてしまいます。
次々に挑戦してくれるんですが、みんな手をついてしまいます。「出来るようになる方法があります。しゃがんで、手を前に出して、そのまま立って。ハイ、そうです。次の体操では、そうやって立てるようにしたいと思います。」と、体操が終わりました。
今日は、体を上手くコントロールして回転する楽しさを味わい、「出来た」という達成感があったようです。そして、「でも、実は手をついていたんだ。つかない方が格好いいんだ。」と気付かせて、目標と「次も頑張るぞ」という意欲を持たせて次回へと繋げます。そんな子ども達の顔は生き生きとしていました。
ところで、「手をつかないで立てる人。」と聞いたときに、殆どの子が手を挙げていました。そして次々に挑戦していました。この積極性がとても大切です。「自分はできる」と信じて挑戦するのと、「どうせできない」と恐る恐るやるのとでは、結果は変わってきます。体操では、簡単な事から段階を踏んでステップアップしていきますが、その過程で十分に「できた!」という達成感を味わっていきます。そして、「自分はできる。何でもやれば絶対できる。」という自信をつけさせることに、「本当の目的」があります。
「梅雨の合間に」 H23.6.1 (水) 曇り
今年は早い入梅となりました。今日から衣替えですが、雨続きで肌寒いですね。今日は曇り空ですが、今のうちにとばかりに園庭にとび出した子ども達。年長さんでは、男の子、女の子チームに分かれて、走り縄跳び大会が始まりました。男の子が跳んでいる間は、女の子が「ガンバレ!ガンバレ!」の声援を送ります。上手で早い子はもっと早く、遅い子も最後まで頑張ります。全員ゴールでパチパチパチと拍手。
さて、今度は女の子チームの番ですよ。男の子の声援を受けて、元気一杯に跳んで跳んで、ハイ、ゴール。あっという間なので、カメラのシャッターが追いつきません。それでも、この臨場感・・・伝わりましたかね?
でも、「ガンバレ、ガンバレ」の声とゴールの拍手って、自然に起こるものなんですよね。「お友達も頑張って!私も頑張る。」という気持ちから出てくるんでしょうね。
「もうひとつの野菜栽培」 H23.5.27 (金) 曇りのち雨
幼稚園では今、キュウリやトマト、ナス、ピーマンを育てています。大きなキュウリが生って、トマトは小さな花の後に黄緑色のトマトが生り始めています。その様子を自由画帳に描いていた子がいました。それがとても上手で面白かったので、クラスみんなで描いてみる事にしました。普段園庭で見ているものでも、いざ絵に描くとなると、その形や色をイメージして絵にするのは難しい事です。でも、みんな本当に上手に描いています。隣の子と話し合ったりしながら、「どんな風になっていたかな」と、どんどん描いていきます。みんな上手だなと感心していると、トントントンと小刻みに何かを叩く音が聞こえてきました。どこかな~と探すと、男の子がクレパスを自由画帳にトントントンとしていました。
そうです、キュウリのボツボツをクレパスでトントンして付けていたんですね。 トントントン、トントントンと何だかとても良い音に響いてきて、温かい気持になってきました。 相談したり、工夫したり、みんなで楽しんでいる姿、集中している姿、ちょっぴりふざけている姿、どれもみんな宝物のように輝いています。
こんな子ども達の毎日って、どんなだとい思います? 本当にうらやましいですよね。 幼稚園で子ども達は、様々な経験をして、目と耳と鼻と口と手と体を通して、その経験を吸収していくんですね。
野菜の栽培は一つの小さな経験ですが、野菜を育てることから展開されていく様々な経験が大切です。一人の子供が自由画帳に描いていた野菜の絵を見逃さず、クラス全体に展開し、そこから生まれてくる「何か」を信じて待つ。それが幼稚園教育であり、幼稚園教諭の役割です。それはもう一つの野菜栽培となって、子ども達の心の中でしっかりと根を張り、ぐんぐんと成長していくこととなるのです。
「おわりのはじまり」 H23.5.26 (木) 曇り
自由画帳に向かって何か真剣に描いている男の子がいました。話しかけても気付かないくらいです。車に「おわり」って書いてあります。
「終わりって、どうして?」と、もう一度尋ねると。
「これねー、終わりのページだから、おわりって書いたの。ハハハ。」ですって。面白いですね。ニコッと笑うと直ぐにまた画上の人に。クレパスの腹を使って黙々と背景を描いています。可愛い絵の中に芸術的なセンスを感じますよね。こんな自由な発想で自由に絵が描けるなんて素晴らしいと思います。
この会話を聞いた回りの子が「私も描いたよ、みて~!」、「みて~!」と声を掛けてきました。見ると、男の子の周りの子達が同じように「おわり」の絵を描いています。「あっ、それ面白い!」と思った子達が真似をして、更にそれを見た子がまた「面白い!」と真似をして・・・という風に自然発生的に広がっていったようです。その広がりの過程の中で、「そうだ!私、始まりも描いちゃおう。」と、一番初めのページに「はじまり」と描くことを思いつく子もいました。それを見た子が、「そうか、じゃー、真ん中も。」と中間のページに「まんなか」と描く子も表れます。
このように、子ども達の活動は一人の面白い発想を起点にして、爆発的に広がっていきます。 それは大きなうねりのようになって、様々に変化しながら発展していくのです。年長児になると、自分達「子供の社会」の中で、このうねりを作り出すことができます。男の子が描いた「おわり」が、「はじまり」だったんですよね。
お互いに真似しあって、影響しあって、子ども達は成長していくのです。
「なんの花?」 H23.5.19 (木) 晴れ
園庭の一角からとても良い香りがしています。風に乗って、ふんわりと漂います。その元はこれ。みかんの花です。
年長さん達が、「いいにおい」
「きれいな花」
「あれ、みかんの匂いがする」
と、顔を寄せ合って観察しています。
「葉っぱがツヤツヤだね。」、「花びらが5つある。」
「あっ、本当だ。全部5つだね。」と、大発見です。
私なんかず~っと見ていたのに、花びらの数なんて数えもしませんでした。目の付けどころが違いますね。
そして、その隣にはリンゴの木があります。よく見るとドングリ位の小さなリンゴの実がなっています。まだ緑色ですが、陽が当たっている側は、ほのかに赤くなっていました。
「ほら見て、リンゴの赤ちゃんだよ。」と先生が言うと、「本当だ」、「おしりからヒゲが生えてる。」、「あ~ふふふ・・・。」、「いくつある?」、「6個!」、「10!」、「100個。」「えー、そんなにないでしょ。」
と、子どもたち同士で盛り上がっています。
これがどんどん大きくなって美味しいリンゴになるんだよね。楽しみにしていてね。
この様子を見ていた子が、みかんの木に戻って、じーっと花を見つめています。
そして、不思議そうな顔をしてつぶやきました。
「これ、みかんの赤ちゃんかな・・・。」
ええ?あっ本当だ。雌しべの根元に、緑色で3ミリ位の丸いものがあります。これは、きっとみかんです。みかんの赤ちゃんというには、あまりにも小さな粒ですが、確かにみかんになりそう。
リンゴの花の後についた小さな実を見たことから、雄しべが落ち、花びらが茶色く変色した花の中の小さな粒を見逃さず、みかんの赤ちゃんと推測したわけです。
このように、子ども達は日常の何気ない経験から、関連付けて推測したり、判断する力をつけていきます。その一つ一つの経験は、このリンゴやミカンの実のように小さなものかもしれませんが、やがて大きな恵みの実となって結実することになるでしょう。私たちは、陽となり土となり、水となって大きな実となるのを助けていかなくてはいけません。それにしても、散りかけの花の中に新しい生命を見出した子ども達の眼力には、甚だ敬服です。
5月10日、13日、17日は遠足に行きました。「アルバム」のコーナーを見て下さい。
「すてきな話」 H23.5.16(月) 晴れ
5月も半ばになり、新入園の子ども達もすっかり幼稚園に慣れました。私の姿を見かけると、「せんせ~い!」と遠くからでも声を掛けてくれる子ども達。週末に出掛けた話や、飼っているペットの話など、色々な話をしてくれる子もいれば、話しかけると恥ずかしそうに照れて、首をかしげるだけの子もいます。それぞれに幼稚園の生活を楽しんでいるようで、とっても可愛く、そして嬉しく思います。
年少さんのクラスで、今日こんなことがあったそうです。あまり積極的に話す方ではなく、話しかけても「うん」など一言の返事で終わってしまう子がいます。幼稚園は好きなようなので、担任の先生も気に掛けながらも、徐々に話してくれるだろうと思っていました。
その子が、今日初めて先生に話し掛けてきたそうです。はじめは口をパクパクさせて声にならなかったのですが、その後に「せんせい・・・すき。」と照れくさそうに一言。先生は感激して涙が出そうになったそうです。入園式から一ヶ月、初めて自分から話した言葉が「せんせい、すき」なんて、本当に素敵ですよね。
色々なタイプのお子さんがいます。積極的な子もいれば、慎重な子もいます。新しい環境になれるのに早い子もいれば、時間が掛かる子もいます。それぞれの個性で比べることなく、色々な子がいるからこそ幼稚園が楽しく、お互いに影響し合い、学び合うことができます。焦らず、待つ事が大事ですね。
そしてまた、先生が「幸せだな」って感じるのは、子ども達のそんな小さな一言一瞬なんですよね。
「ナス と ピーマンと・・・」 H23.5.2(月) 晴れ
まずは年中さん。
ポットから苗を抜くと、「わー、プリンみたい。」 「本当、プリンをプッチンってしたみたいだね。」 「あったか~い。」 と、根の塊の感触を楽しんでいます。
「白いおひげみたい。」「固くて、ぎゅって感じだね。」と脇をぎゅっと締めて根っこの真似をしたり
「栄養を土からとってるから~、ぎゅって、土をつかんでるんだよ。」と、子ども博士のような意見もとび出しましたよ。
このように、野菜の苗一つを植えるにしても、子ども達に十分に観察させて楽しませ、色々な意見を出させてあげることが大切です。そうすると、年少の時とはまた違った見方、とらえ方で苗の植え付けを経験していることに気付きます。
さて、次は年長さん。ピンクの帽子で
す。 こちらもまた、年中の時とは違うとらえ方で苗を見ています。 この真剣な眼差し・・・葉っぱを凝視です。そして、触って確かめています。
「苗を植えて嬉しい」、「収穫が楽しみ」なのは、もちろんですが、「どうしてこの小さな葉っぱだらけの苗から、立派なナスができるんだろう。」、「 ピーマンとナスの葉っぱって、同じ野菜なのに、形も、大きさも、固さも全然違う。なんでだろう?」 って、様々な疑問や気付きとともに苗を扱います。
また、お友達が観察している様子を見て、自分も同じように観察してみようとします。これもまた大事です。
子ども達は相互に影響しあい、育ちあっていきます。
「キュウリ と トマト」 H23.4.26(火) 晴れ
今日はとても良い天気でしたね。
若葉が朝日を浴びて、キラキラと輝いていました。
さて、園庭では年少さん達が野菜の苗を植えています。
「これ、野菜の苗って言ってね。土に植えると、どんどん大きくなって、美味しい野菜ができるんだけど・・・これは、何の野菜だと思う?赤くて、まーるくて、みんな好きだと思うよ。」、「いちご?」、「とまと!」、「やちゃい好き!」 、「わたしも。」
まだ入園して間もない子たちですが、先生やお友達とのコミュニケーションも活発になり、クラスのまとまりも出来てきました。あっそうそう、答えはトマトでした。
「とまとの葉っぱって、どう?触ってみて。」
「とまとの匂いがする~。」
「そう、とまとの匂いがした?美味しいトマトがなりますね、きっと。」
さあ、もう一仕事。今度はキュウリの苗を植えます。キュウリの葉はトマトとは違って、大きくてゴワゴワです。みんなで触って違いを確かめます。小さな手がすっぽりと隠れてしまう位に大きな葉っぱ。
「チクチクする。」、「あったかい感じ!」
お日様に暖められて暖かいですね。
そして、みんなで丁寧に土をかけて、おーしーまい。 これから、ぐんぐん大きくなりまよ。みなさんと同じです。
「輪つくり、和つくり」 H23.4.22(金) 曇り
真剣な眼差しでピンクの帯を見つめる年中さん。
只今、鯉のぼりの吹流しを製作中です。
細長い紙に糊をつけて、長手方向に折ると、吹流しの口元が帯状に出来ます。この帯を輪にすれば吹流しの完成です。
って言うと・・・簡単そうですが、糊のついた長い紙を折って貼り合わせるのも、それを輪にするのも、少し手ごたえのある作業です。だから皆さん集中して、出来たときには「ヤッター」となるわけです。
別の机では、女の子3人が何やら相談しています。 何かな?と見ていると・・・
「あっ、できた、できた。」、「えっ?」、「こうやればいいんだ。ね、ほら。」と、初めに吹流しの輪を貼り合わせた子(左)が、隣の子(中)に貼り方のコツを教えています。お友達に教えてもらって、「できたー!」と嬉しそうです。
その様子を見ていた右端の子に、今度は真ん中の子が教えてあげます。
それは、「教えて」、「教えてあげる」の言葉なしに、自然発生的に交わされる子供同士の阿吽(あうん)のコミュニケーションです。そしてこの時に友達同士の繋がり、つまり「和」を感じるんです。
また、子ども達は自分達で協力して問題を解決していく「力」を持っています。大人が先回りをして、あれやこれやと世話を焼いてしまうと、この「和」と「力」を奪ってしまうことになります。子ども達の様子を注意深く見守り、育ちの芽を奪わないようにしたいものです。
「はじめての給食~おいしいよ~年少さん」 H23.4.19(火) 曇り
一日保育が始まって2日目の今日は、初めての給食の日です。
朝バスの中で年少さんに、「今日給食だね。楽しみだね。」と言うと、
「たのしみ~!」と元気に答えていた年少さん。 さてさて、いよいよお待ちかねのお昼。 給食の時間ですよ・・・。
先生と一緒にお昼の歌を歌います。
お母さんお父さん達も子どもの頃、幼稚園で歌いましたよね。
今も変わっていないんですよ。
♪おべんと おべんと うれしいな
♪おてても きれいになりました ♪み~んなそろってごあいさつ
でも、みなさん歌よりも、給食の中が気になって 気になって・・・
ふたを開けたくて 開けたくて・・・
「あっ、なか見ちゃった・・・。」
ちょっとフライング気味のお友達もいましたが、それだけ楽しみにしてくれれば嬉しいものです。
~どうぞ、めしあがれ~
蓋をあけると、「わ~」っと歓声があがりましたが、それも束の間。
すぐに、みなさん黙々と食べ始めました。みんな食べるのが早いです。本当に早くって、写真を撮るのが追いつかない位に早いです。好
き嫌いもあまりないようで、おかずもまんべんなく、偏ることなく食べている子が多く、感心しました。
~ごちそうさまでした。~
給食を通して、みんなで食べる喜びを味わうとともに、給食を作ってくれる人、運んでくれる人、育ててくれる人(米や野菜など)、色々な人のお陰で、こうして食べられるという感謝の気持ちも、やがて育んでいきたいと思います。
「初登園!~明日もくるよ~」 H23.4.13(水) 晴れ
今日は新入園の子ども達の初登園日。お母さんと離れるときには不安で泣く子もいましたが、優しい先生とお友達に囲まれて、直ぐに笑顔になりました。
半日保育なので、あっという間に時間は過ぎてお帰りの時間になります。さようならのご挨拶をすると、
「せんせ~い・・・大好き!」と、ニコニコで先生の胸に飛び込んできます。先生も大好きですよ。
子供達にとってドキドキの1日だったと思いますが、優しい先生の笑顔で緊張もほぐれ、とても今日が初登園とは思えないほどにリラックスしていました。
帰りのバスに乗り込むと、「たのしかったー。また明日もくるよ!」と子ども達。本当に子ども達の順応性の高さには驚かされます。「この子、母親から離れられないんです。心配で・・・。」と仰っていた方のお子さんも、お母さんの姿が見えているときはぐずりますが、見えなくなると自分がいる環境を理解して直ぐに順応していきます。しかし、その為には子ども達が安心できる環境をつくらなければなりません。それが、先生達の笑顔であり、頼れる年中さん年長さんの存在であり、幼稚園全体を流れる優しい雰囲気なのです。