砂遊び H26.5.29 (木) (以前紹介できなかった記事です) 

子ども達は砂遊びが大好きです。大きな山を作ったり、トンネルを掘ったり・・・。

b540DSC_0330今日は、どんな山を作ろうか。園庭のどこでも砂遊びができるので、好きな場所に山を作り始めます。

b540DSC_0349まずは砂を集めて大きな山を作って、そしてトンネルを掘ります。ここで砂を崩さずに掘り進められるかが重要です。先生も一緒になって、どんどん掘ります。夢中になって気がつけば穴だらけ。油断すると、グサッっと山が崩れてしまいますよ。

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みんながトンネル掘りに夢中になっている時に、山に向かって何かしている子がいました。

b540DSC_0351話しかけているの?応援団?

いえいえ、この子が考えた穴掘りの方法なんです。漏斗(じょうご)を反対にして、息を山の斜面に吹き付けます。

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すると、ジェットパワーで穴が掘れるというわけです。「すごい掘れるんだよ。」と教えてくれましたよ。

「ほら。」と見せてくれた穴がこれ。

「本当だ、ずいぶん掘れているね。」と言うと、にっこり嬉しそう。

b350DSC_0354「青い方は、もっとスゴイんだよ。」って、黄色から青い漏斗に持ち替えて、見せてくれました。「ね!」、「本当だね。パワーアップだね。」

みんな思い思いの方法で砂遊びを楽しんでいます。

そんな中、集団での山作りとは違う楽しみ方をしている子達もいます。

ba400DSC_0359漏斗を砂に押し付けて、大きな円の跡を付けます。そして、漏斗をひっくり返して今度は小さな円を押し付けます。大きな円の中心に小さな円の跡・・・。

これを何度も何度も繰り返して、出来上がった跡をじっと見つめます。

ba1400DSC_0355夢中になっているので、話しかけても気が付かないほど。その空間を邪魔してはいけないと思い、離れて見ていました。一人で何度も何度も、何かを確かめるように、何度も何度も。

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最後の仕上げは、パラパラパラっと、高い所から美しい所作で砂を振りかけます。まるで一流シェフかパティシエのようです。

子供の中で何かの物語が出来上がっているように思えますが、それが何であっても集中して遊ぶ子の姿は美しいものです。

b350DSC_0370こちらでは、スコップを砂に立て、丸いフルイを上に乗せようとしています。バランスが取れないので、乗せることはできません。でも、何度も何度も挑戦しています。こうして繰り返しているうちに、自然と支点はフルイの中心へと移動していきます。重心というものを遊びながら会得した瞬間です。誰からも教わらずに、自らの力で。

こんな時に、「フルイを中心に持っていけば、乗っかるかもよ。」なんて大人が口出ししたら、何にもなりません。子供は、遊びの中で探求し、遊びの中で真理を見つけるものです。そうした経験が、生きていくうえで大きな糧となります。

大人になって社会へ出た時、スコップや漏斗が問題解決のツールに変わり、遊んだ砂場が社会そのものに変わる。自分の力で考えて、自分の意志で行動する。そんな人間力が今、培われています。